chapter3: でばがめ -後篇-
やっと友雅殿が仕事から帰宅しました。
最近仕事が忙しくて、頼久と遊ぶ時間がめっきり減ってしまった友雅殿。
今夜こそ…!と、まずは体力確保、攻めの一本。
留守の間に無体を働いていた悪ラムをまずは急ぎ追い返す。
「自分の住処に帰りなさい」
「……
」
「待ったかい…?」
「はい、少……、いえ!待ってなど…」
「私の前では素直になりなさい」
「………はい…、お帰りをお待ち申し上げておりました…」
「待っていたのは私の『帰り』だけではないだろう?」
「……またそんな意地悪を…」
早く早くともどかしく、
二人には残飯にたかるハエの音すら気にならない程飢えておりました。
「早く一つになりたいよ」
頼久の衣を邪魔だと言わんばかりにあっという間に剥ぎ取ります。
「私ばかりでなく友雅殿も……」
友雅も同じように脱がせます。
口付けを交わしたあと、つつつ…と顔を下の方までずらすと
ぴくぴくとした頼久の男根に口をつけました。
「あ…」
友雅は咽喉近くまで頼久のそれを銜えると、口をすぼめ緩急をつけながら吸引しました。
舌先をうまく使い、鈴口を舐めたり、ほほの内側にこすりつけたり…。
「うう…ぁ…」
あたりに淫猥な音を響かせながら、
しばらくその行為に没頭しておりました。
「はぁ…はぁ…友雅殿…」
「頼久、夜はまだまだこれからだよ?」
実は邪魔が入らないように、皆に一服盛った友雅殿。
強制的に就寝についてもらっていました。
ようやく二人きり。
友雅殿、ひと段落してお召し物を召してらっしゃいますが…。
「と…友雅殿……」
「もう、そちらを向いてもいいかい?」
「はい……」
「ふふ……場所が場所だけに、頼久を調理ね。美味しく仕上げる自身があるよ」
「……あなた様のお好みに仕上げて下さいませ…」
「粋なことを言うね。では早速調理開始といこうか(…!!??また邪魔が…)」
まだまだ元気ハツラツの神子殿が台所へと入ってきました。
お客さんである神子殿は操作できないため、放置状態です。
やむを得ず、強制移動。
「あ、あれ?」
行為再開です、
「いくよ?」
ずぶり、という音が聞えそうなほどに、頼久の中へと挿入する友雅。
「んァ…ぁあッ」
しかしながら、ことごとく邪魔をする神子たち。
また入ってきてしまいました。
「ああ……あ…ッ」
「久しぶりだからかな。頼久、今日はやけに積極的だね。自分から腰を動かして…」
「…ぁあ……」
「そんなに、いい?」
余裕がなくなっている頼久は、神子殿の存在に気がついていないよう。
武士としてそれではまずいが。
「…ん…友雅殿…」
「頼久…」
友雅は頼久の顔を自分の方に向けさせると、お互いを貪るように口付けを交わしました。
「……すごいね…」
「そうだね。なんだかドキドキするよね。」
「頼久さんって普段男らしいのに、こんなに色っぽい声を出すのね」
「うん、頼久さんって『受』だったのね…」
「私、友雅さんの方が『受』だと思ったのになー。だって頼久さんの方が大きくて逞しいじゃない」
「えー、違うよー。友雅さんは攻めキングよ。友雅さんも大きいみたいだよー?」
「私が言っている『大きい』は、身長のことだよ〜」
頼久の感じるところを知り尽くしている友雅。
深く、深くへと狙いを定めて抜き挿しを繰り返します。
「んッ!……あぁ…ッ……!」
「く……頼久、ぐいぐい締め付けてくるね……もっともっとと言っているようだよ…」
無意識に頼久も尻を友雅に押し付け、さらに奥まで貪ろうとするかのようです。
「ん…はッ…もう…」
「…はぁっ…はぁっ…可愛いね頼久…。すべて食べてしまいたいよ」
「…んッ…友雅殿になら……食べられても良いです………食べて…下さい…」
「もう食べてるじゃない。ていうか、頼久さんが食べているわ。下のお口で……なんてキャッ!私ったらなんて事をっ」
「友雅殿〜
」
「頼久、満足したかい?」
「はい……とても…ぉ????!!!!!」
「み、み、み、み、神子殿!!???」
「頼久さん」
「いつからそちらに…?!」
「もうー、ずっと話しかけてるのに頼久さんったら、全然気づいてくれないんだもん」
「…………。(お楽しみの最中に話しかけるのも無粋だと思うが)」
平静を装って腹ごしらえ。
「…………」
「神子殿たちは…?」
「その辺で遊んでいるみたいだよ。」
「…はぁ……」
ため息をつく頼久。
「友雅殿。神子殿がいらしたこと、気づいていらっしゃいましたね?知っていていながらも為さるなんて!」
「頼久、早く食べないと冷めてしまうよ」
「ごまかさないで下さい。…あああ……私は神子殿にどんな顔をすればよいか…」
「普通でよいよ」
「できるはずありません。あのようなところを見られてしまっては…(しかも女のように抱かれる立場で…あああ…せめて抱く側であればまだましであろうに……………あああああ……穴があったら入りたい……)」
「頼久。君は仏頂面と無表情が特技だろう?いつもどおりしていればいい」
「特技ではありません!…………努力しますが…(うう…友雅殿……少なからずお恨み申上げます…)」
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おまけ
神子殿が友雅の隙をついて、攻める気満々で頼久に近づき、彼の足を開こうとしたら
パチン、と食らっちゃった図。
「お止めください神子殿」
「ひどいわ…頼久さん…」
神子殿に手を上げても自らの貞操を守る頼久。
頼久、神子殿に危うく掘られるところでした。