chapter5: お友達2 -前篇-






 「なぜ…あなた方は複数いらっしゃるのですか…?」

恐る恐る聞いてみる頼忠。

 「ひい…ふう…みい……少なくとも四方いらっしゃるようにお見受けいたしますが……」



 「……………。申し訳ございません。今の問いはなかったことに……。」
 「頼忠さんも武士なんですよね。やっぱり鍛えているんですか?」
 「はい。武士たるもの、それが務めでございます。」



ひゅどろろろろろ……

 「…………………」


















 「ふんふふ〜ん♪ 今年の汚れ今年のうちに〜♪」

お風呂掃除をしている神子。もう居ついています。







 朝



食事時。

 「私の分が…ない!?」
 「あ……ああ鷹通、神子殿が沢山いるからね…え……仕方ないよ」



 「なんだかいつも同じメニューじゃない?」
 「そうだよねー。カレーが食べたいよ〜。」
 「『かれい』…?ああ、『鰈』ですね。神子殿のためこの頼久、急ぎ釣って参ります!!」
 「ああ、頼久、あんま気にすんな」



鷹通は空腹のまま仕事に向かいます。
どうやら天真くんも食いっぱぐれたみたい。

 「腹減ったぁ……」















翡翠さん登場。

 「私の可愛い人がこちらにお邪魔していると聞いてね。」











 「おめでとうございます、鷹通殿」
 「鷹通、おめでとう」
 「よくやったな」
 「すごいね鷹通さん。(早くケーキたべた〜い)」



 「では、消させていただきます」

蝋燭の火を消します。



 「流石だね、鷹通。『校長』だって?異例の出世だよね」
 「鷹通さんって、努力家だもんね。」
 「私など、まだまだです。もっと上があるのですから」
 「鷹通がこの屋敷で一番の稼ぎ頭だな」