chapter7: 火事大騒動 -中篇-






よ、頼忠が…!



やはりどこへ行っても幸の薄い頼忠さん。
炎に包まれご臨終です…。

火消し : 「すまねぇ…。救ってやれなかった…」






ひゅぉ〜っという音と共に死神が迎えにやってきました。

 「どうか、どうか彼を連れて行かないでくれ…!!もう誰も失いたくないのだ…」

必死に嘆願する頼久さん。





まだテレビを見たがっているやっさん。薄情者め…。







 「最初はグー」

なぜかじゃんけん。
ああ、火が眼前に。頼久さんも焼死するのでは…。







頼久さんはじゃんけんに勝ちました。
ここぞというときの運は強いらしい。

死神は今回は見逃してくれるって。




 「ん……」

頼忠さんが復活。
しかしそんなところにいては、また焼け死…。

 「頼忠ーー!!!早く逃げろ!!」






 「なぜだろう。肩が凝っているな。」







 「家で休みたいので帰ります」

 「……………………………………そうか」



頼忠帰宅。
たぶん自分が死んだことと火事のことは忘れている模様。







火が……。
消防士一人では追いつかないです。

呆然と立ち尽くす二人。






 「頼久が肉を焼いたせいだぞ!!!!」
 「申し訳ございませんッ!!!!!」







頼久さんを消火。

 「火消し屋殿??!!!私はまだ燃えておりません!!!!????それよりもあちらを先に…!!」





広がる被害。
手前の方は大分自然鎮火してきました。



 「……あの…火消し屋殿…?」

再び頼久を消火する火消し。