chapter11: 常夏の島 -前篇-
再びリゾート地。
ビーチへ遊びにやってきた平安家族一行。
真夜中のビーチにてバレーボールに興じる友雅さんらの姿がありました。
「友雅殿、お覚悟…!」
頼久さんの強烈なスパイク。
「なんの…!まだまだ!」
負けじと友雅さんもブロック!
「!!!」
剛速球防ぎきれず。
頼久さんの勝ち。
「やるね、頼久」
「よい汗をかかせていただきました」
「もうそろそろ寝ようか」
「イヤです、まだ寝たくありませんっ」
柄にも無くちょっと駄々を捏ねて見る頼久さん。
「もう少しだけ……友雅殿と共にいたいです」
「私はいつでも君の望むときに側にいるよ」
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翌日。
梟のぬいぐるみの景品をゲットするやっさん。
頼久の持っていた黒い面妖な鳥の形をした人形…『ぺんぎん』といったか…
あれが妙に気になってな……。頼久は必死に隠していたようだがお見通しだ。
なぜにあのように執着していたのか、この人形らに何があるのか…。
調べてみる必要がある、後学のためにな。
しかしここに展示されている品々、見れば見るほど禍々しい気を感じる…。
…うむ、私が払ってやろう。
「はぁ…ぁぁぁあああッ!!!」
またまたバレーボールに精を出す友雅さんたち。
「頼久!昨日のようにはいかないよ」
審判を務める熱狂的ファン。しかし目はボールではなく頼久の尻へと向けられている。
トスを出すたびに美尻が…。
明るいところではプレイできません。
何度やっても頼久さんの勝ち。
友雅さんは眠たくて仕方が無いみたいです。
「友雅殿!もう一球!さぁ!」
「もう眠いから寝るよ。常夏といっても夜風は冷える。頼久も早く引き上げなさいね」
ぽつん…。
行っちゃった。
そんな傍らで、夜行性のため真夜中に活動していたやっさんがなにやらお宝を発掘。
「ふむ。陰陽の気がこの場所から感じる。」
まだまだ体が火照って眠くない頼久さんはシェイクを注文。
ちなみにイチゴ味。
ちゃんとお行儀よく椅子に座ってシェイクをすすります。
「ーーーッ!!」
キーンとアイスの刺激が冷たい頼久さんでした。
眠いくせになかなか寝ようとしない頼久さんを強制的にベッドに運びました。
「…『熱狂的ふぁん』とやら、友雅殿がお休みになっておられるのだ。騒ぐのではない。
この方を起すようなことをすれば、たとえこの世界では殺生がご法度であろうとも……容赦はせぬ」
「zzzzzzzzz」
「金…………むにゃむにゃ……友雅殿、お金が沢山……大金持ちです…
むにゃむにゃ…なにか欲しいものはございませんか?」
「ZZZZZZ・・・・貴方がいなければ沢山の金とて意味無き物…ただの鉄の塊に過ぎませぬ。
友雅殿……明日はもっと構ってくださいますか?
……正直申し上げますと、私はまだ寂しいのです……むにゃむにゃ」