chapter11: 常夏の島 -後篇-




 朝



そういえばここしばらく天真の姿が見えないなと思ったら、こんなところに。

見ると、シムの状態を表すひし形のゲージがすごい色を示していました。



天真君のステータス。赤の程悪く、緑が正常です。
部屋をのぞくすべてが0に。


………


 「……天真、生きているのか?」




天真君からの返事はありません。




天真君の行動一覧。

どうやらレストランで食事をしたいらしいけれども
駄目店員が来ないらしくストップしているようです。
その後に「吟遊詩人のギターを聴く」コマンドがずらりと並んでいます。







 「……命を懸けてまで食したいものとはなんなのであろうな…」

バルコニーでワインを飲みながらふと考えます。











その後も天真君は、何日たっても究極の食材への飽くなき執念か、
頑固にそこから動かないため、神が行動を解除してあげました。
天真君は餓死神前でしたが、辛うじて生きていました。

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頼久さんたちが宿泊しているホテルには腕のいい整体師がいるというので
頼久さんはさっそくマッサージを受けてみることにしました。

整体師 : 「ふふ……、写真集買いましたわ」
 「?ありがとうございます。」



整体師 : 「ああ…これが噂の桃尻……」









マッサージを終えた後、ビーチで日光浴をしようと友雅さんに誘われました。















 「友雅殿。究極の食材とはなんでしょうね」

日光浴中、頼久さんはふと漏らします。

 「ああ、天真のことかい?瀕死の重傷だったってね。
  医務室に担ぎ込まれて行ったときは驚いたが、もう回復したらしいね。さすが若さかな。」

 「私もその食材とやらが気になってね。何度か足を運んでみたが、如何せん接客が怠慢でね。食べさせてもらえなかったよ」










 「だが、本当に食欲をそそる食材は、今目の前にあるけれどね」
 「友雅殿…」
 「そんな布きれ一枚っきりで寝そべっていられてはね…。犯罪を招くよ?」
 「それは友雅殿の海水着の方です」



友雅さんは深く口付けると、下半身を頼久さんの下腹部に押し付けました。

 「友雅殿…?」
 「…昂ぶっているのが分かるかい?」

 「食べて…いい?」

そういうと、友雅さんは潤んだ瞳の頼久さんをつれて、人目のつかない岩陰へと入っていきました。