chapter3: 悪ラムの誘惑 -前篇-
今日も世界征服の野望に燃える悪ラムの
こんなショッキングな映像からお届けです。
ああ…、やっちゃった。
粗相の跡はテーブルに隠れて見えないけれども
お鍋に入らなくてよかったね。
「私としたことが……ッ」
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気を取り直して。
世界征服活動のためには何かと人員不足な鬼の一族。
町で有能そうな人材を見つけてはスカウトです。
「ちと、小銭をもっておらんか?」
「はい?」
「そこの自販機を使いたいのだが、我は小銭のような端金、手にせんのでな。札しかもっておらぬ。」
(この頼久は、「平安家族」の頼久です。アクラムが相手にしているのはみな平安家族の頼久さん)
「ふむ。これがよかろう」
だだだだだだ。
コーヒーを飲んで寛いでいる青年に向かって一目散に走る悪ラム。
「受け取るがよい。先ほどの礼だ。なぁに、気にすることはない。詰まらぬ物だ。」
「はぁ」
「我の元へ来い。天の青龍よ……」
調子に乗ってみたところで、突然プツンと強制終了……―――。
今までのことは(お漏らし除く)なかったことに…。
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再び気を取り直して。
見つけたぞ…天の青龍よ…。
二度の強制終了(この前にもまた強制終了した…)にもへこたれない悪ラム。
「…どなたですか?」
「なんだ…アクラムか…」
「ふふふ……ぬしにこれをやろ…」
「NOーーー!!!???」
ダンッダンッダンッ!
アクラムが渡したプレゼントに一瞬好意的でしたが、
すぐに床に叩きつけて踏み潰す頼久。
つーん。
むごい…。
掃除のおばちゃんに回収されていきました。
懲りずにプレゼント。
野望を秘めたまま、後編へ。