chapter6: 新悪ラム邸 -前篇-
リフォームしたアクラム邸。
今日も友雅さんと頼久さんが呼び出されて来ています。
頼久さんはプールの真ん中あたりで泳いでいるのが見えますね。
友雅さんは絶対にプールには近づきません。
プールが嫌いなのではなく、アクラムの家のプールが嫌いみたいです。
……『鬼』の漢字を間違えている…;
私が間違えたんじゃなくて、悪ラムが間違えたんです。
テレビを見るのにわざわざ外へ出て、外から見るアクラム。
テレビの前には最高級のソファーが置いてあるというのに、
得体の知れないキノコの椅子に座りたがるとは変わり者です。
「ひゃっひゃっひゃっ、たまらんのぅ」
アニメ番組を見て馬鹿笑い。
「うむ、さすがに少し冷えてきたか」
ぼわッ
「ぐお????!!!」
冷えた体を暖めようと、暖炉に火をつければ…
出火です。
「我は火は嫌いじゃぁぁぁぁぁ!!!!!」
パニくるアクラム。
テレビ画面に映っているアニメキャラと同じポーズ?
「!!!!」
「またなのかアクラム!」
ほどなくして、火は治まりました。
が、
「アクラム、いい加減にしろーー!!」
「我とて好きで起こしているわけではないわッ!!!!!」
夕食を作ろうと台所についたところ、ガスコンロから出火。
頼久さんはちょうどお手洗いから出てきたところのようです。
くつろいじゃって。
「ふ…。騒いでも仕方あるまい」
一人シニカル。
「のぁ…??!!!!」
こんなところからも出火。
「我の…我の大切な髪がぁああ…ッ!!!!」